2021年6月2日一般社団法人CDO Club Japanは「CDO Summit Tokyo 2021 Summer」を開催した。
今回はサミットのテーマを「JX Japan Digital X-formation」と題して、デジタル社会における世界の中での日本の役割について主要企業のCDO（最高デジタル・データ責任者）を中心に議論が行われた。
冒頭開会の挨拶として、CDO Club Japanの代表理事の加茂純より、国際社会が脱炭素・グリーン社会へと急速に舵をきる中で、デジタル技術の活用やCDO（最高デジタル・データ責任者）の重要性はますます高まる点について述べた。
また、CDO Clubグローバルの創設者であるDavid Mathisonよりビデオメッセージとして、コロナが終息しつつあるNYでもコロナ後のビジネスプロセスを検討する動きがありCDOの役割が重要になっていることを述べた
今回のサミットでは、自民党経済成長戦略本部座長である林芳正議員より、「日本が目指すデジタル社会と経済成長戦略」について講演をいただいた。
また、日本の学術・研究技術の社会実装の観点から、東京大学の藤井総長より「対話と創造の海へ しなやかで開かれた東京大学を目指して」と題して、東京大学のデジタル時代を見据えた産学連の取り組みについて講演があった。
その後CDOが参加するRoundtableでは「ESG投資とDX」と題して、脱炭素化・格差拡大・SDGｓといった社会課題テーマに対してCDOは如何にしてDXで貢献していくべきかについて議論を行った。
その後の後半の討議では、「世界への日本のDXの貢献」として国際的なデジタル化の流れの中で一歩出遅れた感のある日本は「単なる遅れを取り戻す」だけではなく一体何を強みとして世界へ貢献していくべきか？についてグローバル規模で展開する企業で活躍するCDOから「日本の本質的強み」ならびに「組織的な課題」や「今後乗り越えていくべき事項」について活発な議論を行った。
当日参加いただいたCDO（最高デジタル・データ責任者）の方々
楢﨑 浩一 氏
SOMPOホールディングス株式会社
執行役専務 デジタル事業オーナーグループCDO
南部 智一 氏
住友商事株式会社
代表取締役 副社長執行役員 メディア・デジタル事業部門長CDO
谷崎 勝教 氏
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
執行役専務 グループCDIO
三枝 幸夫 氏
出光興産株式会社
執行役員CDOデジタル変革室長
福士 博司 氏
味の素株式会社
代表取締役 副社長執行役員CDO
花田 琢也 氏
日揮ホールディングス株式会社
常務執行役員CDO デジタル統括部長
亀山 満 氏
三菱マテリアル株式会社
最高デジタル責任者(Chief Digital Officer)
大槻 昌彦 氏
第一三共株式会社
専務執行役員 DX推進本部長
小宮 義則 氏
株式会社IHI
常務執行役員 高度情報マネジメント統括本部長
生田目 雅史 氏
東京海上ホールディングス
常務執行役員 グループCDO
車 真佐夫 氏
三菱自動車株式会社
執行役員CIO グローバルIT本部長
ブルース・アップルビー 氏
アフラック生命保険株式会社
執行役員 チーフ・デジタル・オフィサー(CDO)
上記のラウンドテーブルではCDO以外にも東京大学より未来ビジョン研究センター 副センター長である渡部俊也教授、ならびに東京大学エクステンションの山本貴史社長にご参加いただき、日本が目指すべきDXについて考慮するべき視点についてコメントをいただいた。
イベントの前半では、DXの取り組みを支援する主要な企業であるデル・テクノロジーズ株式会社および株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートならびにストックマーク株式会社からDXにおける調査報告や業務改革の取り組みのアプローチや事例のプレゼンテーションが実施された。
またイベントの後半では、インフォマティカ・ジャパン株式会社ならびにワークデイ株式会社、Snowflake株式会社からもDXを支える革新的な技術紹介もあわせて実施された。
最後に、CDO Club Japanの顧問でもある一橋大学の神岡太郎教授より「DXと生物進化からのアナロジー」と題して、DXにおける企業の形態や改革の重要性について講演があった。
今後もCDO Club Japanは、全世界のCDOとともに、企業・政府自治体、社会全体のDXを加速し、グリーン社会のインフラ構築、人間中心の社会作りに貢献してまいります。