CDO Summit Tokyo 2017 開催レポート

2017年7月14日、東京都千代田区のベルサール九段にて、PwCコンサルティング合同会社、ドーモ株式会社、株式会社電通国際情報サービスの協賛の下、CDOフォーラム2017(CDO Summit Tokyo 2017)を開催致しました。

 

このイベントはCDO Club Japanの創設者兼CEOであり、CMOワールドワイド株式会社の創設者兼CEOでもある加茂純によって開催され、大盛況のうちに幕を閉じました。CDO Club JapanはCDO Clubのメンバーです。

このフォーラム開催前夜、PwCコンサルティング合同会社のオフィスにてウェルカムレセプションとネットワークの機会が持たれました。

 

CDOフォーラムは「デジタルトランスフォーメーションを成功させるリーダー達」をメインテーマとし、キーノートスピーチや3つの企業における事例の紹介、そして加茂がパネラーを務めたパネルディスカッション等が行われました。

加茂純は1984年に東京大学理学部情報科学科を卒業し、1996年にイリノイ大学コンピュータサイエンス学科修士課程を修了しました。1984年から1999年まで電通でディレクターを務め、1996年から1999年かけてチーフストラテジストを務め、その後電通USAにてデジタルコミュ二ケーション研究所を設立しました。

1999年に加茂はカリフォルニア州シリコンバレーにて、Netscapeの創設者でありFacebookを世に送り出したMarc Andreessen 氏、そしてセコイアキャピタル所属のGoogleを世に送り出した、Michael Moritz氏とLinkedInを世に送り出したMark Kvamme氏のバックアップの下、 Harmonic Communications Inc.を設立しました。その後、1999年から2003年まで、アジア太平洋支部の副代表と日本支部の代表として尽力しました。

2002年から2004年にかけて、加茂は日本コロムビアにおいてターンアラウンド・マネジャーとして企業の再生に貢献し、2004年から2007年プライスウォーターハウスクーパースの戦略部門においてディレクターを務めました。

 

今回のCDOフォーラムは、CDO Club Japanの特別顧問であり一橋大学院教授の神岡太郎先生の講演から始まりました。

神岡先生は国際CIO学会の発起人のお一人で、2010年-2011年までは会長職を、現在は、同会の評議員を務めており、政府情報システム改革検討委員会委員(総務省)、高度ICT利活用人材育成推進会議座長(総務省)としてもご尽力されています。神岡先生は、アジアにおいてCDOがアポイントされるよりも前の2012年に、Chief Digital OfficerとChief Data Officerの重要性に気付いた最初の人物です。

2015年にNYで開催されたCDOサミットに参加し、そこでCDO Club創設者のDavid Mathison氏に出合い、Mathison氏を加茂氏に紹介した経緯があります。

フォーラムでは経営層の役割やデジタルトランスフォーメーションを成功させる為には、適切な人物を確保することが重要であると話し、また経営幹部層とCMOやCIOだけでなく、取り分けCDOと連携をしながらそれぞれの役割と責任を明確に示すことが必要不可欠であり、日本の企業が他国と比べて遅れをとっている隠れた真の理由を世に解くことが出来る人の存在が重要であるという強いメッセージを残しました。

 

続いて、林芳正参議院議員の講演に移りました。林議員はこれまで内閣府特命大臣や防衛大臣等を務め、今月には文部科学大臣に任命されました。

林議員のプレゼンテーションは、いかにデジタルやデータに関する経済的な統計を収集し集積することが出来るか、そしてそれら統計を日本のGDPを図る指標として含む重要性も示唆していました。

2016年に林議員は、いかにして公的なデータの中から、デジタルな経済活動を把握するのか、そして有形資産から商標や著作権などの無形資産へのシフトを捉えるのかを調査する会を自民党内に発足しています。

“私たちは消費と事業支出も統括した、全てのGDPのデータを集計する必要がある”と林議員は述べました。

林議員は東京大学を卒業した後、三井物産に就職しました。その後米国に移り、米上院議員であるWilliam Roth氏のもとで国際問題アシスタントとして勤務し、その後ハーバード大学ケネディ行政大学院を修了しました。

1995年、林議員は山口県選挙区で初当選し、これまで4回当選しています。2012年に自民党総裁選に立候補したこともあります。

 

続いてCDO Clubの創設者でありCEOを務めるDavid Mathison氏が登壇し、“CEOになったCDOたち”をテーマに講演を行いました。

CDO ClubはCDOがCEOになっていくキャリアを調査している唯一の団体であり、2011年に調査を初めて以降、CEOになったCDOは100名を超えました。CDOというポジションがこの世に誕生してからまだ10年も経っておらず、世界中に数千人もいない中で、どの政府機関、企業においても必要とされているCDOのようなポジションはないのではないでしょうか。

 

その後、PwCコンサルティング合同会社のパートナーである松永エリック匡史氏が、“デジタルトランスフォーメーションのトレンド”というテーマで登壇しました。

松永氏はメディアコンサルティングのパイオニアであり、音楽、映画、ゲーム、広告などメディアの将来を考えるスペシャリストでもあります。

松永氏はまた、類まれな才能を持ったギタリストであり、バークリー音楽大学も卒業しています。

松永氏はいかにIoTやAI、ロボットなどのデジタルテクノロジーがかつてなかった程急速に、組織内でのデジタルトランスフォーメーションを急き立てているかを説明しました。

松永氏はそこでデジタルトランスフォーメーションを成功させるために重要なことはただ単にテクノロジーを正しく使うのではなく、デジタルテクノロジーによってもたらされる創造的破壊を推し進めることが出来、それらを使ってポジティブな価値を生み出すことが出来る人を育成することである、と話しました。

また、松永氏は企業がデジタルトランスフォーメーションの目標を実現するために、組織や経営幹部の中での組織的な変化が必要であり、CDOなどのリーダーがこの変化を進めていくべきであることを強調しました。

 

続いて、日本ロレアルのデジタル戦略統括責任者/チーフデジタルオフィサー(CDO)兼エグゼクティブコミッティーメンバーである長瀬次英氏が“CDOの役割と求められている人材”が講演を行いました。

長瀬氏はアジア市場において新規事業の立ち上げや事業再建に取り組み、また多岐に渡る業界においてブランド戦略も手掛けるなど、様々な経験を経て今に至ります。

日本ロレアルで働く以前は、Instagramの日本におけるビジネス/モネタイゼーションとプラットフォームの責任者としてインスタグラム・ジャパンの日本代表責任者を務め、Facebookにてブランドビジネスディベロプメント/クライアントパートナーを務めました。

 

続いて、三菱ケミカルホールディングスのCDOである岩野和生氏が“三菱ケミカルホールディングスにおけるCDOの掲げるビジョンと役割、そして今後の展望”をテーマに事例の紹介を中心にご講演されました。

岩野氏は2017年に三菱ケミカルホールディングスにおいてCDOに任命されました。岩野氏はそれまで、東京基礎研究所で所長を務め、IBMのワトソン研究所にてディレクターとして尽力しました。2012年以降は三菱商事のビジネスサービス部門顧問を務めました。

1975年に東京大学理学部数学科を卒業し、1987年に米国プリンストン大学にて博士課程を修了しています。

 

そして次に三菱東京UFJ銀行のデジタルトランスフォーメーションにてプリンシパルアナリストを務める、柴田誠氏が登壇しました。

“MUFGにおけるデジタルトランスフォーメーション”というテーマで具体的な事例について話して下さいました。プレゼンテーションの冒頭では、フィンテックや金融業界のにおいて大きな変化が起こることを示唆し、続いてMUFJにおいてどのように新しいCDTO (Chief Digital Transformation Officer)を採用しているか、またその役割や責任、デジタル部門全体の動向について話して下さいました。

柴田氏は1984年に東京大学を卒業し、オックスフォード大学にて開発学の修士課程を修了しました。

1988年以降、柴田氏はフィンテックに関連した新しいテクノロジーやビジネスについて開発、研究、調査に従事しています。

 

最後に、PwCコンサルティング合同会社のStrategy&でパートナーを務め、CDOサーベイを最近発表した唐木明子氏が登壇しました。

唐木氏はMcKinsey & Companyで働いたのち、外資証券会社にて社内弁護士として東京・ニューヨークで勤務しました。

唐木氏は小売、金融、ヘルスケアなど多岐に渡る業界において国内外のクライアントとともに戦略を立案するコンサルティング事業を行うCDOに関して、エキスパートと言うことが出来るでしょう。

唐木氏は東京大学法学部卒業後、コロンビア大学ロースクールを修了しています。

 

フォーラムの最後には、CDO Club Japanの創設者でありCEOの加茂がモデレーターとなり、パネルディスカッションが行われました。以下が登壇者です。

・長瀬次英氏: 日本ロレアルデジタル戦略統括責任者/チーフデジタルオフィサー(CDO)
・岩野和生氏:三菱ケミカルホールディングスCDO
・柴田誠氏:三菱東京UFJ銀行デジタルトランスフォーメーション、プリンシパルアナリスト
・大山忍氏:ドーモ株式会社、クライアントサービス本部長
・神岡太郎教授: CDO Club Japan顧問、一橋大学教授

改めて、協賛をして下さったPwCコンサルティング合同会社、ドーモ株式会社、株式会社電通国際情報サービスの皆様に感謝の意を表します。ありがとうございました。

 

投稿日:2017年8月9日 更新日:

Copyright© 一般社団法人CDO Club Japan , 2018 All Rights Reserved.